土の分類を調べる (地盤工学会基準「地盤材料の工学的分類方法 JGS0051-2009)

 地盤材料の工学的分類とは、地盤材料の観察による評価や、粒度組成液性限界塑性限界などの比較的簡単な試験の結果に基づいて、その地盤材料を工学的特徴の類似したグループに分類することをいう。
 礫や砂などの粗粒分の多い材料の工学的性質は、粒度塑性に強く依存している。一方、シルトや粘土などの細粒分の多い材料の工学的性質は、コンシステンシーに強く依存している。
 地盤材料の多くは、粗粒分と細粒分を両方含んでいるので、粒土組成とコンシステンシー限界のデータに基づいて分類される。

 分類結果の利用

・軟弱地盤の判定           ・地盤調査法の選定
・基礎形式などの工法の選定    ・各種設計定数(強度定数、許容支持力、のり面勾配など)の設定
・地盤材料としての問題点の抽出  ・土工材料としての適否の判断   

 土質材料の分類の種類

大分類
中小分類 (1)粗粒土 @礫質土について
A砂質土について
(2)細粒土 @粘性土について
A有機質土について
B火山灰質粘性土について
(3)高有機質土
(4)人工材料
細分類 (1)粗粒土 @細粒分5%未満の粗粒土について
A細粒分5%以上混合粗粒土について
(2)細粒土 粗粒分5%以上混入細粒土について
三角座標による分類

 地盤材料の分類体系

地盤材料の工学的分類体系は下の図1のように定められている。

図1 地盤材料の工学的分類体系
岩石質材料 Rm
   石分≧50%
石分まじり土質材料 Sm-R
   0%<石分<50%
土質材料 Sm
   石分=0%

 土質材料の大分類

 地盤材料は主に観察によって、もしくは粗粒分または細粒分の含有率、礫分または砂分及び有機物の多少、人工材料であるかどうかによって図2に従って大分類される。

図2 土質材料の工学的分類体系(大分類)
大分類
@礫質土 [G]
 礫分>砂分
A砂質土 [S
 砂分≧礫分
B粘性土 Cs]
C有機質土
[O]
D火山灰質粘性土 [V
E高有機質土 [Pt]
F人工材料 A]

 土質材料の中小分類

(1)粗粒土の中小分類

@礫質土[G]の分類
 図3のように礫分、砂分および細粒分の含有率によって中分類し、さらに、細粒分、砂分の含有率によって小分類する。

図3 礫質土の中小分類
小分類






礫質土
 [G]

 細粒分<5%
 砂分<5%
(G)
砂まじり礫
 細粒分<5%
 5%≦砂分<15%
(G-S)
細粒分まじり礫
 5%≦細粒分<15%
 砂分<5%
(G-F)
細粒分砂まじり礫
 5%≦細粒分<15%
 5%≦砂分<15% 
(G-FS)
砂質礫
 細粒分<5%
 15%≦砂分
(GS)
細粒分まじり砂質礫
 5%≦細粒分<15%
 15%≦砂分 
(GS-F)
細粒分質礫
 15%≦細粒分
 砂分<5% 
(GF)
砂まじり細粒分質礫
 15%≦細粒分
 5%≦砂分<15% 
(GF-S)
細粒分質砂質礫
 15%≦細粒分
 15%≦砂分 
(GFS)

A砂質土[S]の分類
 図4のように礫分、砂分および細粒分の含有率によって中分類し、さらに、細粒分、砂分の含有率によって小分類する。

図4 砂質土の中小分類
小分類





砂質土
 [S]

 細粒分<5%
 礫分<5%

(s)
礫まじり砂
 細粒分<5%
 5%≦礫砂分<15%
(S-G)
細粒分まじり砂
 5%≦細粒分<15%
 礫分<5%
(S-F)
細粒分礫まじり砂
 5%≦細粒分<15%
 5%≦礫分<15%
(SF-G)
礫質砂
 細粒分<5%
 15%≦礫分
(SG)
細粒分まじり礫質砂
 5%≦細粒分<15%
 15%≦礫分 
(SG-F)
細粒分質砂
 
15%≦細粒分
 礫分<5% 
(SF)
礫まじり細粒分質砂
 15%≦細粒分
 5%≦礫分<15% 
(SF-G)
細粒分質礫質砂
 15%≦細粒分
 15%≦礫分
(SFG)

(2)細粒土の中小分類

@粘性土[Cs]の分類
 図5の塑性図によって、図6のように中分類し、さらに、液性限界に基づいて小分類する。

              図5 塑性図  

図6 粘性土の中小分類
小分類
粘性土[Cs]





シルト
(低液性限界)
(ML)
シルト
(高液性限界)
(MH)
粘土
(低液性限界)
(CL)
粘土
(高液性限界)
(CH)

A有機質土[O]の分類
 図7のように中分類も有機質土{O}となり、液性限界および観察等に基づいて小分類する。

図7 有機質土の中小分類
小分類
有機質土[O] 有機質土
(低液性限界)
(OL)
有機質土
(高液性限界)
(OH)
有機質火山灰土 (OV)

B火山灰質粘性土[V]の分類
 図8のように中分類も火山灰質粘性土{V}となり、液性限界および観察等に基づいて小分類する。

図8 火山灰質粘性土の中小分類
小分類
火山灰質粘性土[V] 火山灰質粘性土
(低液性限界)
(VL)
火山灰質粘性土
(T型)
(VH1
火山灰質粘性土
(U型)
(VH2

(3)高有機質土の中小分類

図9のように中分類も高有機質土{Pt}で、有機質の分解の程度により小分類する。

図9 高有機質土の中小分類
小分類
高有機質土[Pt] 泥炭 (Pt)
黒泥 (Mk)

(4)人工材料の中小分類

図10のように観察に基づき小分類する。

図10 人工材料の中小分類
小分類
人工材料[A 廃棄物 (Wa)
改良土 (I)

 土質材料の細分類

(1)粗粒土の細分類

 粗粒土で小分類したもののうち

@細粒分が5%未満のものは、表1に従って均等係数Ucによって細分類する。

表1 細粒分5%未満の粗粒土の細分類
均等係数の範囲 分類表記 記号
Uc≧10 粒径幅の広い
Uc<10 分級された

B細粒分を5%以上15%未満含む「細粒分まじり○○○」と、細粒分を15%以上50%未満含む「細粒分質○○○」は、表2に従って細粒分を観察によって判別し細分類することができる。この場合、細粒分を表すCsに置きかえる。

表2 細粒分5%以上混合粗粒土の細分類
細粒分の判別結果 記号 記分類表
粘性土 Cs 粘性土まじり○○○
粘性土質○○○
有機質土 有機質土まじり○○○
有機質○○○
火山灰質土 火山灰質土まじり○○○
火山灰質○○○

(2)細粒土の細分類

 細粒土で小分類したもののうち、粗粒分が5%以上混入するものは、表3に従って細分類することができる。

表3 粗粒分5%以上混入細粒土の細分類
砂分混入量 礫分混入量 土質名称 分類記号
砂分<5% 礫分<5% 細粒土
5%≦礫分<15% 礫まじり細粒土 F−G
15%≦礫分 礫質細粒土 FG
5%≦砂分<15% 礫分<5% 砂まじり細粒土 F−S
5%≦礫分<15% 砂礫まじり細粒土 F−SG
15%≦礫分 砂まじり礫質細粒土 FG−S
15%≦砂分 礫分<5% 砂質細粒土 FS
5%≦礫分<15% 礫まじり砂質細粒土 FS−G
15%≦礫分 砂礫質細粒土 FSG

※細粒分を表す記号Fは実際に小分類した分類に置きかえる。

※分類名のまじり : 小分類では、質量割合で2番目の構成粒子を、その目的に応じて表4に従い「質」と「まじり」を表記する。
 まじりの構成粒子が2種類ある場合には、初めの構成分の前にのみハイフン「−」を付け、2番目の構成分は接続記号なしで続けて記載する。

表4 質とまじり
質量構成比 分類表記 接続記号
15%以上50%未満 ○○質 なし
5%以上15%未満 ○○まじり −(ハイフン)
5%未満 特に表記しない なし

 三角座標による分類

 図11・12の三角座標によって、粗粒土の中分類・小分類、細粒土の細分類ができる。


             図11 中分類用三角座標


                図12 粗粒土の小分類および
                        細粒土の細分類用三角座標